元気な老人の市場規模がネット通販市場を凌ぐ日
元気に働ける老人のことを、アクティブシニアと呼ぶらしい。
三菱総合研究所によれば、今後10年でアクティブシニアの市場規模が30兆円を超えると言う。
- アクティブシニアの市場規模はネット通販市場規模よりスゴイ!
- アクティブシニア市場の成長を裏付けるデータ
- アクティブシニアは気楽に働く
- アクティブシニアを取り巻く環境 日本版CCRC
- イマジン! アクティブシニア社会を想像してみよう!
- アクティブシニアは何にお金を使うのか?
- まとめ
アクティブシニアの市場規模はネット通販市場規模よりスゴイ!
30兆円と言われても、ちょっとピンとこないので、最近右肩上がりのネット通販市場、インターネット広告市場を調べてみた。
ネット通販市場規模:12兆8000億円(経産省調べ 平成26年)
ネット広告市場規模:1兆519億円 (電通 平成26年)
Amazonだ、ヤフオクだ、楽天だ、と色々と新聞紙面を騒がせていますが、アクティブシニアの足元にも及びません。なんせ、今後10年でその2倍以上に成長するのですから。ネット広告なんて更にその下です。日本では、Googleの検索広告よりもアクティブシニアの市場規模の方がスゴイという事です。
ホンマかいな。。
アクティブシニア市場の成長を裏付けるデータ
日本の総労働人口は約6500万人。下の図は、15歳以上の人口に占める各年齢層の占める割合ですが、2014年時点で、60歳以上の人口比率は37.9%もあります。
これは、今後10年で更に加速することが予想されます。
総務省統計局から引用
アクティブシニアは気楽に働く
60歳以上の方は、非正規雇用で働く傾向が多いようです。
こちらも総務省統計から。
なんと、55歳以上の非正規雇用者は男女合わせて約485万人もいらっしゃいます。
特徴的なのは、男性。55歳を過ぎると極端に増えるんですね。
できれば、ハッピーリタイアで、気楽に働いている人が多い事を祈ります。
NHKドキュメンタリーなんか見てると、時々悲惨なシニアの方がいらっしゃるので、恐くなります。明日は我が身ではないですが、できれば、ハッピーな老後生活を送りたいものです。
アクティブシニアを取り巻く環境 日本版CCRC
アクティブシニアは、政府の施策によって地方への移住を推進されています。
人口が過密状態にある首都圏では、医療機関や介護機関が不足しているため、人口が減少傾向にある地方で受け入れるようにしていくこと、そして、人口を地方に移動させることで、地方活性化にも繋げる意図があるようです。
これを日本版CCRCといいます。
CCRCとは、Continuing Care Retirement Communityの略で、健康時から介護時まで継続的ケアを提供するアメリカの高齢者施設のコンセプトです。
「これまで暮らしてきた場所を捨てて、地方で楽しく暮らしましょう!」
ということで、これが成功するかどうか懐疑的な目もありますが、実際に地方自治体は動き出しています。
全国で30市町村以上が高齢者コミュニティ作りを検討し、政府も10億程の補助金を用意して支援しています。
イマジン! アクティブシニア社会を想像してみよう!
なにせ30兆円の市場規模です。そして人口動態から考えても、どこもかしこも元気なシニアだらけなのです。居酒屋にいっても、本屋にいっても、観光に行っても、いたるところに元気な老人います。週に2~3回程度気ままに働いて、稼いだお金で遊ぶ。
できれば、買い物に来た若者に説教とかしてほしいですね。
「若いんだから、元気出しなよ!」
なんてね。
新聞の見出し記事も、アクティブシニアの話題で持ちきりでしょう。
そのころ、はてなブログでは「シニアで今の2倍稼ぐ10の方法」とか「週二回の勤務で今の2倍稼ぐ3つの方法」とか「医療費を抑えるならコレをしろ」みたいなテーマがブクマされまくってるのでしょうか。。
アクティブシニアは何にお金を使うのか?
・医療費や介護施設など
・飲食費
・通信費
・音楽鑑賞、芸術鑑賞など趣味・イベント
・
まず考えられるのが健康関連です。そして、飲食費、人間は社会的な動物ですから、必ずコミュニティを形成します。一人では生きていけないのです。コミュニティ関連に必要となる飲食費用やお土産なんかが考えられます。あと、今後のアクティブシニアはネットを更に使いこなしているので、通信費やアプリなんかにも費用を使うかもしれませんね。地方イベントや音楽鑑賞などの趣味にもきっとお金を落とすはずです。
これからは、アクティブシニアを相当意識したUI/UXが求められるでしょう。
まとめ
30兆円の市場規模というのは、本当か嘘か分かりませんが、アクティブシニアの市場規模が伸びることには間違い無いでしょう。
私は、その時50代なので片足突っ込んだ状態ですね。
本人が希望して地方へ移り住んだり、CCRC構想などに乗っかるのは悪くないと思うのですが、市場規模に付け込んでビジネスしたり、政府の施策としてシニア層を地方に移住させようという話は、あまり気持ちの良いものではありませんね。
皆さんが元気で幸せなシニアになれる事を願ってます。