地方移住に関心がある人は約4割。杉並区アンケート結果について考える。
意外に多かった移住希望者
杉並区は、「地方での暮らしに関する意識調査」の名称で、2015年6月にアンケート調査を実施しました。対象は、40~60歳代の区民。無作為抽出で2000名の男女から750名程度の方が回答されています。
「地方での暮らしに興味があるか?」を4段階でたずねたところ、
・「行ってみたい」 12%
・「どちらかと言えば行ってみたい」 30%
・「行くつもりはない」 29%
・「どちらかと言えば行いたくない」 28%
という結果でした。
男女別では、男性の方が肯定派が多く、48%と約半数!!一報で、女性は36%とやや否定的の様です。
どういう移住方法が人気があったか
移住形態に関するアンケートでは、
・完全移住 38%
・1カ月から数カ月程度、季節に応じて暮らすシーズンステイ 59%
・3~5年程度移住した後、杉並区に戻る「お試し移住」 14%
という結果がでており、実際に移住に関心があると回答した人でも、いきなり引っ越して暮らすというよりも、まずは試しに田舎で暮らしてみつつ、今住んでいる都会にも拠点を残したい人が多いようです。
個人的には完全移住と回答した人が38%もいることは驚きです。
みなさん都会に疲れているんでしょうね。
何が魅力なのか
地方で暮らしたい理由(複数回答)は
・「自然の中でのんびり暮らしたい」 65%
が最も多く、その他、
・「食べ物や水、空気がおいしい」
・「生活費が安いと思う」
という意見もあったそうです。
田舎の不便さもありますが、シンプルでストレスフリーな暮らしや、地域コミュニティの中での温かい人とのつながりを求めているんでしょうか。
そんな環境で働き、家族との時間も大切にしながら暮らせるのは、確かに魅力的に感じますね。
何が不安なのか
実際に移住に肯定的な人でも、不安に思うことを複数回答でたずねたところ、
・「医療・介護」 45%
が最も多く、
・「住宅取得」や「生活費」、「仕事」
など経済的な面での不安も多いようです。
たしかにリアルに考えると、仕事や医療面の不安はありますよね。
子どもがいたりすると、教育面のサポートなんかも気になるのではないでしょうか。
最後に移住希望者の人が現地に求めているアンケート結果です。
・「生活に関する現地情報の提供」
・「不動産物件の情報提供」
・「移住先での相談体制の充実」
4割以上の人が上記を求めており、地方の情報提供が不十分であることが分かりました。
まとめ
今回のアンケートでは、以外にも都心から田舎への移住希望者が多い事が分かりました。ただ、これは実際に行ってみた人のアンケートではなく、単なる意識調査なので、ここから実際にどの程度の人が行動に移すのかは疑問です。
まずは、体験ツアーなど、実際に地域に触れることが何よりも大切なのではないでしょうか。そういったサービスや、行政施策があれば、もう少し変わるかも知れませんね。